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ワイメア渓谷オーデュボン・センター
近藤純夫

エントランス付近
 サーファーたちに人気の高いハレイヴァの町に隣接するワイメア渓谷と周辺の森は、自然豊かな場所として昔から知られます。また、ワイメア湾は人気の高い海水浴場として多くのロコが訪れます。ここはかつて、宗教的なメッカとしてカフナ(司祭)によって支配されてきたところでした。周辺には国の重要史蹟に指定されているプウ・オ・マフカ・ヘイアウをはじめ、ハレ・オ・ロノ・ヘイアウや、先住ハワイ人の住居を復元したセクションなどが貴重な文化遺産として残されています。
 
プウ・オ・マフカ・ヘイアウ
 この地は18世紀末、ハワイ島のケアラケクアでクック船長を殺害された一行が立ち寄ったことでも知られています。彼らはワイメアについて次のような記録を残しています。「一帯には多くの人が住んでおり、(カマナヌイ)川の土手は耕地として開墾されている。その景観は信じられないほど美しい。」また、クックの部下として世界周航に同行したジョージ・バンクーバーが、後に船長としてこの地を再訪したとき、彼の部下が原住民に捉えられ、人身御供にされたのは、プウ・オ・マフカ・ヘイアウでした。

 1973年にチャールズ・ピエッチがワイメア渓谷一帯の土地を購入しました。彼はこの地に点在するヘイアウの保存に尽力し、固有植物を含む原自然を守るために植物園を作りました。土地の北側に延びる山道には、19世紀に入植した日系人が建立したと思われる地蔵跡もあります。
 

ワイヘエ滝
 ピエッチ以降、植物園は現在の呼び名になるまで、多くの経営者の手を渡ってきました。植物園の奥にあるワイヘエ滝の飛び込みはよく知られていて、往時は大型観光バスが続々とやって来たこともありました。しかしながら、ハワイ州でも五指に入るこの植物園の方はあまり観光客に関心をもたれることがなく、経営的には厳しい状況が続いて、何度も閉鎖が噂されました。2003年、最終的に、野鳥保護などの自然保護活動を行う全米オーデュボン協会が引き継ぎ、「ワイメア渓谷オーデュボン・センター」として、ワイメア渓谷の史蹟や植物を守ることを目的に運営が再開されました。これまで比較的高価だった入場料も大幅に引き下げられ、だれでも気楽に見られるようになったことは喜ばしいかぎりです。

 園内には5000から6000種に及ぶ植物が栽培されていて、なかでもジンジャー類や、ハワイ固有のハイビスカス類は非常に充実しています。その他にも絶滅を危惧されている多くの植物がここで行われている再生プロジェクトによって息を吹き返しつつあります。実際、ハワイ州でも、ここでしか見ることのできない植物が少なくありません。この植物園には小笠原の植物コーナーもあります。同じ亜熱帯に属する小笠原諸島では、ハワイとよく似た植生が見られますが、ここでは彼の地とハワイとの違いを学ぶことができます。
 

ハスの上を歩くアラエ・ウラ
 ワイメア渓谷オーデュボン・センターは鳥の保護でも歴史に名を刻んでいます。かつて、ハワイ固有種であるネネ(ハワイガン)がマングースに襲われ、絶滅したことがあります。このとき、ワイメア渓谷オーデュボン・センター(当時はワイメア・フォールズ・パーク)で飼育されていた、わずか数十羽を、今日見られる数千羽にまで復元繁殖させたのです。ここには他にもアラエ・ウラ(ハワイバン)などの固有種も見ることができます。

 植物園の出入り口脇にはビジターセンターがあり、お土産品などとともに、多くの植物や文化に関する書籍が販売されています。またユニークな試みとして、毎年、同園で栽培している植物を販売しています。顕花植物やシダなど、ハワイ固有の植物が中心です。このとき、個人が栽培している固有植物も一緒に、販売や交換を行っています。
 

絶滅危惧種の展示も数多い
 ハワイの植物園はほとんどがそうですが、どんな質問にも快く答えてくれます。ここもその例外ではなく、わからない場合は資料を調べて答えたり、トランシーバーで詳しい人間に確認して答えてくれますし、忙しくなければ電動カートで該当する植物のところまで連れて行ってもくれます。好奇心が芽生えたらぜひ園内のスタッフを利用してください。

 

 


オーデュボン協会

 ジョン・ジェームス・オーデュボン(John James Audubon)は1785年にフランス領サント・ドミンゴ島(現在のハイチ)に生まれ、7歳でフランスに移住したあと、絵画を学びます。18歳でアメリカに渡り、市民権を得たあと、アメリカ各地を回って鳥を描き、『アメリカの鳥類』という図鑑を刊行します。その後、環境問題に目覚めたオーデュボンは野生鳥類の保護に尽力しました。1905年、彼の功績を記念してオーデュボン協会が誕生しました。なお、Audubonを英語的発音にならい、オードバンあるいはオーダバンとカタカナ表記する場合がありますが、フランス系の彼はオーデュボンと発音するのが正しいとされます。

ワイメア渓谷オーデュボン・センターへのアプローチ

ホノルルからH1に乗り、パールシティーをすぎてH2へ。ワヒアヴァ(Wahiawa)から99号線でハレイヴァ(Haleiwa)方面へ向かう。ハレイヴァに入る手前のバイパスを経由して83号線を北上し、10kmほどのところにある急カーブの右手にワイメア自然公園の看板がある。

ワイメア渓谷オーデュボン協会のサイト
http://www.audubon.org/local/sanctuary/Brochures/Waimea.html

所在地と開園時間
住所:59-864 Kamehameha Highway Haleiwa, HI 96712-9406 USA
電話:808/638-8655
開園時間:9:00am-5:00pm (定休日なし)

  次回はフォスター植物園についてお話しします。
【ハワイの植物】
 花物語 (1) ハイビスカス 2002年10月3日
 花物語 (2) プルメリア、ブーゲンビレア

2002年10月17日

 花物語 (3) オヒアレフア 2003年4月3日
 花物語 (4) オヒアの生き方 2003年4月17日
 花物語 (5) コーヒーの話 2003年9月4日
 花物語 (6) グァバ 2003年9月18日
 花物語 (7) シダの世界 その1 2004年1月15日
 花物語 (8) シダの世界 その2 2004年2月5日
 花物語 (9) パイナップル 2004年5月20日
 花物語 (10) パパイア 2004年6月3日
 花物語 (11) マンゴー
2004年6月17日
 花物語 (12) マカダミア

2005年7月21日

 花物語 (13) パンノキ 2005年8月4日
 ヤシの木の世界 (1) ココヤシ 2004年12月16日
 ヤシの木の世界 (2) ロウル、トックリヤシ、ビンロウジュ 2005年1月20日
【ハワイの動物】
 鳥たちの世界 (1) 2003年1月16日
 鳥たちの世界 (2) 2003年2月6日
 サンゴ礁のサカナ (1) 2004年2月19日
 サンゴ礁のサカナ (2) 2004年3月4日
 食卓を飾るさかな (1) 2004年8月4日
 食卓を飾るさかな (2) 2004年8月19日
 サメと神話 Mano 2005年3月17日
 > その他の特集は、こちらの「バックナンバー」からご覧いただけます。

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