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ポリネシア人の誕生(1)
近藤純夫

ポリネシア人とは?


ポリネシアの島々にはすぐれた航海術があった

 太平洋にはポリネシア、メラネシア、ミクロネシアという地域分けがあります。これは近世に西欧人によって命名されたものです。名前がどうであれ、この地域に人類が住み始めたのは3000年ほど前と言われていますから、オーストラリア・アボリジニの持つ5万年の歴史に較べるなら比較的新しいと言えるでしょう。しかしながら、3000年前に突然ポリネシア人が出現したわけではありません。彼らはどのような経緯で誕生したのでしょうか。

 地球上には大陸から小島まで無数の陸地があります。大陸を除き、もっとも島の多い地域は南アジアからオセアニアに至る地域と言えるでしょう。ここには数万とも言われる島嶼があります。いまからおよそ1万3000年ほど前、地球の海水面はいまよりずっと低く、現在よりも多くの陸地が地上にありました。東南アジアからオセアニアにかけては、インドシナ半島とフィリピン、インドネシアを含む地域に、スンダランドと呼ばれる半島が存在しました。この地域には、今日よりもはるかに多くの陸地が存在し、目で確認できる位置に隣の島があり、島伝いに多くの交流があったと考えられています。

ポリネシア人の祖先の移動経路

 当時、島と島の橋渡しを暮らしの糧としてきた人たちがおり、彼らはある島の特産物を別の島に持っていって売るという、海上交易が行われていました。そのことは広範囲の島から共通する遺跡が出土することからも証明されています。当時は現在のようなマスメディアはありませんから、島がひとつ違えば、ことばや習慣なども少しずつ異なったはずです。海上交易を行った人々はそれらの人たちと意思疎通するための共通言語のようなものを持っていたかもしれません。また、物資をやりとりすることで、文化の一部を共有することもできたでしょう。海に生き、広範囲で通用する言語や文化を獲得した彼らは、商圏の拡大を目指し、次々と新しい島を訪れっていったと考えられています。

オーストロネシア語

 

 言語学者はこの地域で使われた言語をオーストロネシア語と名づけました。オセアニアとメラネシア、ミクロネシア、ポリネシアをはじめ、北はフィリピンや台湾、中国南部、西はマダガスカルまでの広大な範囲に分布します。このオーストロネシア語の語源(祖語)は、台湾やマレーシア辺りにあったという説が有力ですが、たしかなことはわかっていません。いずれにせよ、海上交易を行った集団が独自の言語を生み出し、それが次第に南東に拡散していったのでないでしょうか。

 この集団は、陸地に定住する人々とは異なる風俗習慣を身につけ、独自の文化を獲得していきました。彼らは南下をつづけ、やがてオーストラリア大陸の北端に達します。当時、オーストラリアとニューギニア島は地続きで、サフル大陸と呼ばれていました。しかし、スンダランドとサフル大陸が接続されることはなく、海峡(ウォーレス線)を境に動物相は大きく異なりました。しかし、人類は彼方に見える陸地を目指して往来しました。

ラピタ文化 オーストロネシア語の展開

ポリネシア人も人種的にはわれわれと同じモンゴロイドだ

 やがて海面は再び上昇し、今日の状態まで水位が上がると、地続きの島々の一部は水没し、島と島の行き来は、はるかに困難になりました。しかし、現在のインドネシア東部やフィリピン東部に住む人たちは島伝いにニューギニア島へ渡ることができたようです。その証しは各地で発見される遺跡の共通性でも明らかです。ニューギニアに達した人々は、はるか以前からこの地に住みついていた高地人とは異なり、交易の場を求めて海岸づたいに東進し、ついにはニューブリテン島やニューアイルランドなどがあるビスマルク諸島に到達します。ここから島伝いにソロモン諸島、ニューへリブデス諸島に達します。このときの集団が持っていた文化は考古学者によってラピタ文化と名づけられました。紀元前1500から紀元前500年の間に栄えたラピタ文化は、緻密な模様が描かれた土器などがよく知られています。

次回はワイメア渓谷を望むワイポオ・トレイルを紹介します。
「ポリネシア人の誕生(2)」は来月掲載の予定です。
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