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トップページ > クルーズ羅針盤 > 船旅ものがたり
■船旅ものがたり
このページではクルーズ乗船記や船にまつわる歴史、逸話など、船旅に関する読み物を掲載しています。今回はクルーズライターの拓美晟が、飛鳥II・2007年世界一周クルーズにイスタンブールよりピレウスまで乗船した際の乗船記を紹介します。
飛鳥II世界一周クルーズ乗船記(後編)
クルーズライター:拓美 晟

5月1日(火) コンスタンツァ/ルーマニア

 朝7時入港。コンスタンツァも今回初寄港です。今日もキャプテンのアナウンスから1日が始まります。「本日の天気は曇り晴れ、時々雨。昼前に少し雨がパラツクでしょう。」とのこと。こんなに晴れているのに本当かしら?


コンスタンツァ港

港内には軍艦も停泊

なかなか趣のある考古学博物館


トミス教会
 
 ツアーは「バスで訪ねるブカレスト1日観光」と「ドナウデルタ自然保護地区1日観光」のふたつ。殆どの人達はシャトルバスを利用してコンスタンツァの街中へ出かけるようです。

 港の周りは沢山のクレーンが並んでます。飛鳥IIからいただいたオプショナルツアーガイドのひとことアドバイスによると「紀元前6世紀にギリシャ人が築いて以来、エーゲ海を結ぶ良港として繁栄してきたコンスタンツァはルーマニアの貨物輸入の半分以上を担う、黒海有数の港湾都市。」と書いてあります。う〜ん一体どんな街なのか・・・

 私もシャトルバスを利用して街に出てみました。港内は軍港にもなっているのか軍艦も停泊しています。


 広い港内をバスで走り、街に出てみるとなにやら立派な建物や教会が目につきます。シャトルバスを降りて船でもらった地図を片手に歩くと考古学博物館が見えてきました。なかなか趣のある建物ですが、ここでは外観だけ写真をパチリ。

 それにしても今までの寄港地と違ってなんとなく街全体は活気なく旧東ヨーロッパ的な匂いが立ち込めてきますね。建物や道行く人々も決して富んでは見えません。そんなことを考えながら歩いていると、トミス教会までやってきました。教会前は美しい日本語を話すガイドさんが教会の由来を話してくれます。スレンダーな体に美しい目、そして豊富な知識と素晴らしいですね。残念ながら彼女の写真は撮り忘れてしまったので、ここでは教会の写真をどうぞ。



船に戻ると船内の生け花にホッとする
 5月1日メーデーの為か、あまり人も見かけず静かな印象を受け、またシャトルバスにて船へ。自由に街を歩くのはとても楽しいけど緊張するのも確か。こんな時は船内に戻るとホッとしますね。船の中ではいたるところにある花瓶の花を新しく活けかえてくれていました。なんか幸せだなぁ〜とつくづく感じます。ルーマニアはもしかしたら訪れるチャンスはあるかもしれませんが、黒海の沿岸に位置するコンスタンツァは飛鳥IIに乗船することがなければきっと来ることはなかっただろう・・・と思います。


 ちなみに本日の船内の昼食のメニューは「月見きしめん」でした。黒海で食べるきしめんは大変美味しかったです。それから...今日、本当に昼前に雨が少し降ってきました。う〜ん、恐るべしキャプテンの天気予報。あなどれませんね。

5月2日(水) 洋上/ダーダネルス海峡

 本日は洋上での1日。船内でゆっくり過そうと思いきや、ざっと”ASUKA DAILY/アスカ・デイリー”に目を通すと見逃せない催し物が沢山あります。普段からある「気功教室」にも早起きして参加したいし、次の寄港地のギリシャ、「ピレウス」の説明会も参加したいし、小林先生の講演も聞き逃せません。そして本日の夕方には再度ダーダネルス海峡を通航していよいよエーゲ海に乗り出すわけです。やっぱり忙しくなりそう。


霧雨のダーダネルス海峡を進む

3日前とは違ったイスタンブールの景色を楽しんだ

船内にはこれから訪れる国々の国旗が飾られた

 今日は朝から曇り空かと思いきや、霧雨のようなお天気です。ここずっと晴天が続いていたので、こんな景色も情緒があっていいですね。見てください、船から撮ったイスタンブールのモスクの写真、数日前とはまるっきり違う顔を私たちに見せてくれました。なんか「一粒で2度美味しい」ような得した気分です。青空をバックにしたモスクもいいですが、靄にかすむ姿も船旅を盛り上げてくれますね。なんかワクワクしながらそして、ちょっぴリ雨に濡れながら夢中で遠ざかるイスタンブールの街を見つめていました。そんな外の景色とは別に船の中は次に訪れる国々の国旗が飾ってありました。

お腹がすいたら軽食コーナーへ


この日のメニューにはたこやきも

黒海で食べるお蕎麦は格別


 飛鳥IIの船内では朝6時から、夜遅くまでどこかでコーヒー&紅茶そして軽食がいただけます。コーヒー好きの私としては挽きたてのブレンドコーヒーや食後のエスプレッスがいつでも飲めるのが大変嬉しい限りでした。しかも、チョット小腹がすいても、すかなくてもケーキや軽食が食べられるのです。

 黒海やエーゲ海でたこ焼きやお蕎麦。あぁ...やっぱり私はこの船旅で体重が増えたのでしょうね。食べてばかりではなく、24時間オープンしているジムでウォーキングも頑張らないと...と今更思ったりして。(時既に遅し)

 今夜のドレスコードはインフォーマル。皆さん普段からお洒落ですがインフォーマルになるとまた素敵です。日本で生活していると、なかなかお洒落をする機会がすくないのですが(皆様にはあるかもしれませんが...。)船内だと思いっきりドレスアップできますよね。ヒールを履いても電車の乗り換えも必要ないので足にマメを作る心配もありません。(庶民代表意見)

本日の映画

 船内では毎晩映画を上演してますが、昨日&今日と次の寄港地ギリシャを舞台にした映画を上演してくれました。

 「コレリ大尉のマンドリン」はギリシャのイオニア海に浮かぶケファロニアを舞台に第一次世界大戦の頃の占領された島民と占領したイタリア軍の物語。原作者はコモンウェルス作家賞をこの作品で受賞した”ルイ・ド・ベルニエール”。

 「旅する女/シャーリー・バレンタイン」は平凡な毎日を送っていた主婦が、ふとしたきっかけでギリシャへ旅をし地中海の太陽の下、本来の自分を取り戻していく物語ですが、この作品で英アカデミー賞の主演女優賞を受賞し米ゴールデン・グローブ賞では3部門にノミネートされた作品です。イギリス作品ならではの日常のふとしたテーマを取り上げていますが、味わいがありますね。

さて、明日はいよいよギリシャです。


5月3日(木) ピレウス/ギリシャ


ピレウス港に近づくにつれ、多くの船が見えてきた

飛鳥IIの前にはやはりピレウスに入港するMSCアルモニアが・・・

ピレウス港の日の出。イミトス山から太陽がゆっくりと昇ってきた


気持ちよくたなびくギリシャの国旗
 
 いよいよ、エーゲ海はギリシャ、私の大好きな地に飛鳥IIが入港です。普段は気持ちの良いベッドからなかなか抜け出せない私も今朝ばかりは早起きで、薄暗いうちからデッキへと。昨日の雨とはうって変わって、今日は晴天の予感。コーヒーを片手にデッキに出てみるとすでにカメラを構えた人達が朝日の出るのを待ち構えてました。ちょっと肌寒い風が気持ちを引き締め、湯気の立つコーヒーが体を温めてくれます。

 さすがはヨーロッパの海の玄関口といわれるピレウスの港だけあって、港が近づいてくるにしたがって、フェリーボートやタンカーなどが見えます。飛鳥IIの前はイタリアの船、MSCアルモニアが時を同じくゆっくりとピレウスに入港しようとしているのが見えます。MSCの船はカジュアルに7泊8日のクルーズを地中海を中心に巡り、最近ぐっと人気が出てきたようですね。

 6時27分、日の出です。太陽は民主主義発祥の地、アテネの後ろにひかえるイミトス山からゆっくりと昇ってきました。デッキにいた人たちが一斉にシャッターを切り始めます。私はアテネの方向にむかい、もしかしてアクロポリスの丘が見えるのではないかと目を凝らしてみますが、なんとなく見えるような、見えないような。それにしても気持ちの良い朝です。全身をやわらかい太陽の光に浴びていると太陽神アポロンにでも包み込まれるような気持ちになった一瞬。港が近くなってきて、船はパイロットの助けを借りて、まるで縦列駐車でもするように優雅に港に滑り込んでいき、ギリシャの国旗が気持ちよくピレウスの港を目指して風を受けていました。


ピレウス港入港

アクロポリスの丘
写真提供:ギリシャ政府観光局

コリントス遺跡
写真提供:ギリシャ政府観光局


デルフィ遺跡
写真提供:ギリシャ政府観光局

 予想どおり晴天に恵まれ、今日は多くの人達がツアーに参加されました。ギリシャの首都アテネまではピレウスの港から車で約30分。世界遺産に指定されているアクロポリスの丘とパルテノン神殿観光は本日の目玉といえますね。ギリシャは遺跡の宝庫で、ツアーとしてはアテネの市内観光以外にも「デルフィ遺跡とアポロ神殿」(世界遺産)や「コリントス運河クルーズとコリントス遺跡」など、各自の興味にあわせてツアーを堪能していたようです。そういえば、ギリシャは2004年にアテネオリンピックが開催されて多くの日本人選手が大活躍しました。オリンピック発祥の地で再び..ということでかなり盛り上がりましたが、来年は北京オリンピック。時の経つのは早いですね。

 さて、本日で私の飛鳥II乗船も最後になりました。飛鳥IIとしてはピレウスの港で世界一周クルーズ31日目となるようです。後ろ髪を引かれつつ、荷物をスーツケースに詰めて、下船の時がやってきました。数日間の楽しい思い出はスーツケースの中には入りきらないので、私の胸の中に大事に抱えて船を降りましょう。

 今、日本に戻り毎日の生活に戻ってみると、乗船した日々が夢のように感じられます。でもテレビや本で飛鳥IIが紹介されると自分の貴重な思い出と重ね合わせて、ひそかに微笑んでいます。飛鳥IIの今回の旅は乗船前、乗船中、そして乗船後まで私を幸せにしてくれます。

5月4日(金) アテネ


タベルナで大いに食べ、語り、笑い・・・飲む!
 アテネの気温はグッとあがり、すっかり夏気分です。飛鳥II下船して一夜明け、アテネでのフリータイムを楽しみました。

 アテネの街はオリンピック開催後、近代と昔ながらの伝統が程よくミックスされた顔をみせています。アクロポリスの麓に広がる旧市街、プラカの散策が楽しいです。この地を哲学者、ソクラテスやプラトンも歩きパウロがキリスト教を説いてまわったかと考えると、感慨深いですね。そんな歴史的な街での食事には冷たいビール(またはワイン)と美味しいつまみが、かかせません。大いに食べ語り、笑う...これこそ地中海スローフードの醍醐味です。

 ちなみにギリシャでは地元風のレストランを「タベルナ」と呼びます。タベルナでは食べるだけでなく、家族や友人との交流の場になります。今日一日の嫌なこと、楽しかったことを話して、思いっきり発散して次の日への新たな活力にします。というわけで、この日私はタベルナで大いに食べ、語り、笑い...飲み、そして今日も元気に日本で頑張っています。いつかまた飛鳥IIでクルーズする日を夢見ながら...。

終わり
詳細はこちら
詳細はこちらAコース/横浜発着
2009年4月12日(日)〜7月24日(金) 104日間

Bコース/神戸発着
2009年4月13日(月)〜7月25日(土) 104日間


■充実の航海

躍動するアジア・中東から、遺跡と美しい島々を巡る充実の地中海へ。北極圏の白夜を航海した後は、大西洋を横断してニューヨークへ。さらにパナマ運河を通過後、メキシコ、サンフランシスコ、常夏の島ハワイへ立ち寄り帰国します。

■初寄港地

インドのコーチン、イタリアのカリアリ、スペインのカディス、ラトビアのリガに初寄港します。

■楽しみなオーバーナイトステイ

2009年の世界一周クルーズでは、エジプトのアレキサンドリア、マヨルカ島のパルマ、フランス・ノルマンディー地方のオンフルール、イギリスのドーバー、ロシアのサンクトペテルブルグ、アイスランドのレイキャビック、ニューヨーク、ホノルルでオーバーナイトステイします。

■今世紀最大級の皆既日食を観察

2009年7月22日に、今世紀最大級の皆既日食を観察できる海域、小笠原諸島付近を航行する予定です。自然の不思議を洋上から体感するチャンスです。(但し、当日の天候・気象条件により見られないことがあります)

詳細はこちら
飛鳥II、これからのおすすめクルーズ
■南西諸島・台湾悠々クルーズ

南の島特有のゆったりとした雰囲気や奥深い文化、独特の食の楽しみも魅力です。台湾では基隆と花蓮に寄港し、活気ある街の雰囲気もお楽しみ下さい。

期間:2007年11/25(日)〜2007年12/7(金)13日間
スケジュール:横浜〜神戸〜那覇〜基隆〜花連〜石垣〜名瀬〜神戸〜横浜
旅行代金:564,000円〜2,340,000円

■上海・青島 浪漫クルーズ


海と悠久の時に包まれて大陸を巡る歴史紀行

期間:2008年3/16(日)〜2008年3/27(木)12日間
スケジュール:横浜〜鹿児島〜青島〜上海〜横浜
旅行代金:405,000円〜2,090,000円

■春うららクルーズ


四国・九州・瀬戸内海の春を巡る、うららかな時間

期間:2008年3/27(木)〜2008年4/2(水)7日間
スケジュール:横浜〜高知〜種子島〜岩国〜横浜
旅行代金:300,000円〜1,200,000円

詳細はこちら
飛鳥IIモニタークルーズ乗船記クルーズ羅針盤「船旅ものがたり」

飛鳥IIモニタークルーズ乗船記(2006年3月掲載)
クルーズ羅針盤「今月のスポットライト」

さよなら名船飛鳥(2006年2月掲載)
 
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