
| 2005年MSCリリカ日本人コーディネーターとして活躍された川原さん |
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羅針盤(R):昨年はMSCリリカの日本人コーディネーターとして活躍された川原さんですが、船上スタッフになろうと思ったきっかけは何ですか?
川原さん(K):昔から、空よりも冒険的要素が強い海に憧れていました。昔から好きなアニメも「母をたずねて三千里」だったし、海にも船旅にもとても興味がありましたね。
R:もともと海だけではなく、旅自体が好きでいらっしゃたのですね?
K:はい、自分自身も旅が好きで、時間があればバックパックで旅してる旅人です。旅はPART
OF MY LIFEです。クルーズ船の仕事は、昔からの憧れで、実はその前にも別の船に応募したこともあるのですが、その時は、経験もないということで、落とされたんです。そして、ニュージーランドでのワーキングホリデー時代はホテルでのアルバイト、そして日本で添乗員をするなどを経て、昨年船の仕事の応募を旅行雑誌でみかけ、応募しました。
R:実際、コーディネーターになってみて、現実と理想のギャップはありましたか?
K:ギャップというのはあまりなかったのですが、やっぱり乗船前は不安を感じてましたね。ちゃんとやっていけるのかなって。でもいざ乗船してみたら、辛い事より楽しい事のほうが断然多かった。日本人は一人だけでしたが周りのイタリア人はまさに陽気で明るくてポジティブで、そんな雰囲気に支えられたんだと思います。
R:日本のお客様とイタリア人のクルーの橋渡し的な立場でいらっしゃいますよね?
K:日本人コーディネーターの仕事は、お客様のリクエストとクルーの言い分の間で両方の要望をうまく、調節していかなければいけません。その為、双方の言い分が合わない場合は、間に立つことがあり、ちょっと大変です。普段からよりよいコミュニケーションを心がけ、うまく調整すること、コミュニケーション能力が必要だと痛感しています。後は、体力勝負の体育会系仕事です。一度乗船すると、休みはないので・・・
R:いろいろな出来事や出会いもあったかと思いますが、シーズン一番の思い出を聞かせてください。
K:なんといってもお客様との触れ合いが一番印象深いです。同じコースのクルーズでも、乗船してくるお客様が十人十色だと、その都度船内の雰囲気が全くちがうんです。だから長く乗船していてもあきません。クルーズを作り上げているのはお客様自身だとしみじみ感じました。
R:逆に大変だと感じた事はありますか?
K:外国船なので、日本船と同じサービスが提供できずに困った事はあります。ある時シェフのサービス精神で前菜にお寿司をふるまったら、「醤油が寿司用じゃないよ」とお叱りを受けました。さすがにそこまでは常備できていなかったのでちょっと困りましたね(笑)。
R:来年もコーディネーターを続けられるそうですが、船に戻りたいと思う理由は?
K:昨年は初めてでただ必死に仕事しましたが、2度目はその経験を生かせてもっと素晴らしいサービスを提供できると思うんです。コツというか、どこを改善、追加したらよいか要領も得ている気がしますね。初年度、自分の納得いかなかった部分のリベンジ、という感じですかね。それとクルーと再会して、みんなに日本の人や文化に対する理解を深めてもらいたいとも思っています。
R:日本のクルーズファンに対してアドバイスをお願いします。
K:はじめての人はドレスコードや言葉の壁などを心配されますが、船はカジュアルからラグジュアリーまでいろいろです。MSCクルーズはとてもカジュアルなクルーズ船なので気をはる必要はありません。自分のスタイルで自由気ままにクルーズを楽しんでいただければと思います。
R:初めてのクルーズでは色々と心配される方もいらっしゃいませんか?
K:船は、”案ずるより生むが安し”。 実際乗船されると、毎日もりだくさんのイベントやお食事、また、同じ船友がたくさんでき、自然と国籍関係なく楽しめます。言葉の壁も感じることのないゲームもたくさん。プチホームスティ感覚でぜひ、ご参加下さい。
R:最近では、ハネムーナーの方々の乗船も多いのでは?
K:そうですね、多くなっているように感じます。ハネムーンだけでなく、結婚記念日やお誕生日など何か記念日にあわせて乗船されると、クルーも一緒にお祝いさせていただきますので、思い出に残り、より一層楽しめるのではないかと思います。たまには、船上での記念日をどうぞ。
R:クルーズ船を選ぶ際のアドバイスはありますか?
K:クルーズ船によって、本当に多種多様。同じクルーズ船でもルートが違えば、楽しみも変わる。乗船客によっても、同じルートでも旅の雰囲気が変わる。一つとして同じ旅はありませんが、何と言っても多くのクルーズ船がありますので、そのご乗船予定のクルーズ船のポイントを上手く、利用されたらと思います。
R:たとえば、MSCクルーズの場合ですと・・・
K:MSCは、イタリアの船会社ですので、地中海方面が得意です。また、ヨーロッパ的な雰囲気の中、カジュアルに船旅を楽しみたい方に適しています。各船の特色を、吟味して下さい。最後に、船を決めたら、航海ルート。各入港国について見所や歴史などの下調べを、お時間の許す限り日本に居る間にされてくるとより、クルーズを楽しめると思います。特に地中海などの各国見所満載ルートでは、この場所では、ここの店に必ず行く、など・・・
R:たとえば?
K:たとえばバルセロナでは、美味しいパエリヤで有名な”セッテポルテス”に絶対に行く!とか、自分なりのイベントを細かく決めていると、旅にもメリハリが出て、より楽しめるのではないでしょうか。毎日朝起きると別の国約1週間のクルーズ。下手をすると、「あらっ?昨日はどこの国に停泊したんだったかしら?」などということになりかねません。
R:外国のお客様も、よく下調べされてから乗船されてますか?
K:いえいえ、そういえば外国のお客様で「今日のバルセロナのガウディーツアーとてもよかったよ。ところで、明日は船はどこに停泊するの?」「明日はフランスのマルセイユに到着ですよ」と答えると「えっ?本当に?フランスにも行くの?この船で?知らなかった。ラッキーだなぁ・・・」と、旅程を知らずに参加されている方もいらっしゃいますので、あまり、気にしなくてもいいのかもしれませんね・・・
R:その他、日本人のお客様へのアドバイスはありますか?
K:各イベントにどんどん参加していただくと、クルー達も乗客も翌日ドンドン声をかけてきますので、自分から声をかけにくい方には、イベント参加がおすすめです。また、何か忘れ物をしても、たいていの物は船内ショップに取り揃えていますので、ご安心下さい。
R:最後にお伺いします。川原さんにとってクルーズとは、一言でいうと?
K:”夢”かな。
R:本日は、お忙しい中、楽しいお話をお伺いできましてありがとうございました。
K:こちらこそ、本当にありがとうございました。また、お会いできます時を楽しみにしております。
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