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以前NHKで放映されていたドラマ「大地の子」の最後のシーンで印象的だった三峡クルーズに先日乗船してきました。私にとっては初めてのクルーズ体験。「退屈しないだろうか」「船酔いするのではないか」と乗船前は心配な事もありましたが、とても楽しく3泊のクルーズを過ごすことができました。
私が乗った船「世紀之星(センチュリースター)号」は重慶から宜昌まで、約600KMを3泊かけて下ります。大きさは4,020トンと海船と比べると決して大きくはありませんが、生花が美しく飾られたロビーや、乗船客が一度に食事の取れるレストラン、様々な催し物が行われる多目的ホールに美容院、マッサージルーム、麻雀ルームまであり、充実の設備でした。お部屋もバルコニー付なので部屋に居ながら景色を楽しむ事ができ、船も揺れることはなく、とても快適な旅でした。
大変興味深かったのは、空いた時間に船内で行われたカルチャー教室です。太極拳教室や餃子作り教室に参加し、悪戦苦闘しながらも参加者みんなで先生の真似をします。太極拳教室は毎朝開かれますが、ゆったりとした動きでも30分もしているとうっすら汗をかいてしまいます。同じ船内に乗り合わせた様々な国の旅行者とも仲良くなれて、船旅の醍醐味を少し味わえた感じでした。
今回幸運なことに船は白帝城にも立ち寄りました。李白が「早に白帝城に発っす」に詠んだ城として知られ、三国志の英雄・劉備玄徳臨終の地でもあります。城内には劉備が臨終に際して自らの子供を諸葛孔明に託した場面が人形で再現されてあり、三国志の有名な場面に自分も立ち会えたような気持ちになりました。
船旅の大きな楽しみのひとつは食事です。センチュリースター号での食事は、朝・昼はビュッフェ、夜はコース料理でした。もちろん毎日中国料理ですが、メニューは変わるため飽きることはなく、癖のない味はどれを食べても非常に美味で日本人の口にも合い、毎食食べ過ぎてしまったほどです。とくに私のお気に入りは朝のお粥とオーダーに応じてゆでてくれる麺でした。色々な薬味を入れて朝はヘルシーにお粥で、と思って選ぶのですが、美味しさのあまりこちらもついつい食べ過ぎてしまい、お部屋においてあったヘルスメーターを見るのが怖くなる毎日でした。
そして何よりも今回の旅で心に残ったのは、クルーズ船で働くスタッフの方々の笑顔です。乗船した時から下船するまでずっと船員の方は皆我々に笑顔を絶やすことなく、常にきめ細やかな接客を行ってくれ、非常に気持ちよくクルーズを楽しむことができました。2日目の夜にはそんな船員の方によるショーも行われました。いつもはユニフォームを着て食事のサーヴをしてくれている人達が舞台に立って踊っている姿は親近感が沸き面白かったです。
実はクルーズ中あまり天候が良くなく、長江はずっと霧に煙った状態でした。肝心の三峡を渡る時にもすっきりと晴れることはなく、旅のハイライトでもあった三峡ダムの五段式ロックゲートも船で通過することができませんでした。もしこれがバスでの観光であったなら景色が楽しめず本当に残念だったと思いますが、今回は船旅でしたので、景色以外の楽しみも色々とあり、全く退屈することはありませんでした。もっと船で過ごしたい為「このまま上海まで船で行ってくれればいいのにね」と同行の友人と話していたくらいです。次回は是非宜昌発の上り4泊の旅にも参加してみたい、そう思わせてくれた素敵な船旅でした。
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